株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 代表取締役:Douglas Lefever、以下「当社」)は、微粒子計測器「nanoSCOUTER™」の新製品「WEL2100」を販売開始しました。
WEL2100は、半導体プロセスによる精緻なナノポア(細孔)デバイスと、微小電流計測技術により、DDS*1向けLNP*2やウイルス、エクソソーム*3等の微粒子の数量や粒径、ゼータ電位*4を一粒子ずつ高精度かつ高速に計測する微粒子計測器です。当社が独自に開発したポアデバイス「APT-Pore™」を用いることで、30nm未満の微粒子もより高い精度で粒度分布取得ができるとともに、新たに搭載された加圧機能により、電気的に中性な粒子や低濃度サンプルでもスムーズに計測することが可能です。
WEL2100は医薬品やバイオテクノロジーなどの研究開発にご利用いただけるほか、将来は医療を含む幅広い分野への応用も目指します。
なお、当社は本製品を6月26日~28日に東京ビッグサイトで開催される「バイオ医薬EXPO」に出展します。
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薬物伝達システム(drug delivery system:DDS)
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DDSに用いられる脂質ナノ粒子(lipid nanoparticle:LNP)
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エクソソーム:体液中に含まれる細胞由来のナノ粒子。病気診断への応用に期待されている。
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微粒子の表面電位
製品の特長
低コスト、省スペース
「nanoSCOUTER™」は、電流を流したナノポアに粒子を通し電流波形の変化を計測する電気式手法(コールター原理)を採用しています。光源を必要とする光学式の計測器に比べて価格やサイズの点で優れています。
独自のポアデバイス「APT-Pore™」
電気式の微粒子計測器は、ナノポアの精密さが計測精度に大きく影響します。当社では最小ポア径50nmのポアデバイス「APT-Pore™」を独自開発し、高精細かつ低ノイズの計測を実現しました。EB露光により形成されたソリッド・ステートのポアは計測毎の校正が不要なため、より容易かつ迅速に計測が行えます。
粒子の一つ一つを計測
粒子がナノポアを通過するときに発生する小さな電流波形の変化を計測することで、粒子一つ一つのサイズやゼータ電位を計測することが可能です。
新たに圧力印加機構を搭載
加圧機能で粒子がナノポアを通過する頻度を高めることにより測定スループットを向上。さらに電気的に中性な粒子の計測も可能となりました。
製品一般仕様
本製品は現在日本国内でのみご利用いただけます。
製品についての詳しい情報は、弊社ウェブサイトをご覧ください。
URL:https://www.advantest.com/ja/products/scientific-equipment-medical-systems/particle-counter/wel2100/
本件に関するお問い合わせ
新事業推進室BMEグループ微粒子計測部
メールアドレス:info_minascouter@advantest.com
アドバンテストについて
アドバンテストは、計測技術をコアテクノロジーとするテスト・ソリューションカンパニーです。1954年の創業以来、エレクトロニクスの発展とともに成長し、人びとの暮らしの「安全・安心・心地よい」をサポートしてきました。主力製品となる半導体試験装置は世界最大手であり、当社の海外売上高比率は9割を超えています。アドバンテストは、「先端技術を先端で支える」という企業理念のもと、進展著しいデジタル社会のインフラストラクチャーである半導体の品質や信頼性の向上を通じて、社会の持続可能な発展に寄与しています。詳しくは当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/)をご参照ください。
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