最先端の高速IOインタフェース規格に対応する「Pin Scale Multilevel Serial」を発表

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株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 社長:吉田芳明、以下「当社」)は、SoCテスト・システム「V93000 EXA Scale™」向けに高速IO(High Speed I/O、以下HSIO)カード「Pin Scale Multilevel Serial」を発表しました。Pin Scale Multilevel Serialは、最先端の通信インタフェースのテスト要件に対応する、業界初のプラットフォーム完全統合型カードです。

Pin Scale Multilevel Serial

HSIOインタフェースは、コンピューティング分野を中心に発展してきましたが、HDMI®やDisplayPort、USB などの民生向けインタフェースにも広く採用されるデジタル通信技術です。特にコンピューティング分野では、PCI Express(PCIe)5.0および6.0においてマルチ・ギガビットの超高速データ転送速度が提案されており、既にシングル・ボード・コンピュータへの組込みが始まっています。マイクロ・コントローラやモバイル・アプリケーション・プロセッサ、さらにハイ・パフォーマンス・コンピューティング(HPC)や人工知能(AI)向けデバイスに至るまで、高密度化がすすむデジタル設計において、HSIO技術の実装は必要不可欠であり、また、HSIOテストは、新規デバイス設計における特性評価段階だけでなく、製造立ち上げの初期段階にも欠かせません。

Pin Scale Multilevel Serialは、最大32ギガビット/秒(Gbps)のデータ・レートに対応し、高速インタフェースで急速に増加しているマルチ・レベル信号*(PAM4など)に対応する業界初のプラットフォーム完全統合型カードです。一般のデジタル試験と同じプログラミング環境を採用することで使いやすさを追求し、テスト・プログラム開発の時間とコストを削減します。また、新規デバイスの設計から量産立ち上げまでに必要なテストをカバーし、市場投入までの時間短縮にも貢献します。

Pin Scale Multilevel Serialはテスト・システムと完全に統合される仕様のため、V93000 EXA Scaleプラットフォームで容易に構成することができます。一般的な他社製品においては、テスト・ヘッド上部と被試験デバイス(DUT)間に特殊なインタフェース機構を増設する必要があり、これは信号性能を低下させ、生産設備としての可用性を低下させる要因となります。

当社 執行役員 Ralf Stoffels (93000プロダクトユニット 統括部長) コメント

エクサスケール・コンピューティング・レベルの高速データ・レート・アプリケーションの急速な増加により、当社のフレキシブルなテスタ・プラットフォームにも新たな信号処理能力を搭載する必要性が高まっています。Pin Scale Multilevel Serialは、当社の洗練されたHSIO専門知識をもとにプラットフォームと完全に統合されたHSIOカードを実現し、V93000 EXA Scaleの機能を大幅に拡張します。特に、先進デバイス開発に取り組むお客様にはその価値を実感していただけると確信しています。

Pin Scale Multilevel Serialは、現在複数の主要顧客による初期評価中で、近日中に販売を開始する予定です。Pin Scale Multilevel SerialとV93000 EXA Scaleの詳細については、当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/products/semicondoctor-test-system/soc/v93000-exa-scale/)をご覧ください。

  • マルチ・レベル信号
    複数の電圧レベルを用いる信号伝送方式。単位時間あたりのビット数を増やすことで、周波数をそのままに情報伝達量を増やす技術。

アドバンテストについて

アドバンテストは、計測技術をコアテクノロジーとするテスト・ソリューションカンパニーです。1954年の創業以来、エレクトロニクスの発展とともに成長し、人びとの暮らしの「安全・安心・心地よい」をサポートしてきました。主力製品となる半導体試験装置は世界最大手であり、当社の海外売上高比率は9割を超えています。アドバンテストは、「先端技術を先端で支える」という企業理念のもと、進展著しいデジタル社会のインフラストラクチャーである半導体の品質や信頼性の向上を通じて、社会の持続可能な発展に寄与しています。詳しくは当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/)をご参照ください。

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