株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 社長:吉田 芳明)は、ディスプレイ・ドライバ・テスト・システム「T6391」用のパーピン・デジタイザ/コンパレータ・モジュール「LCD HP」を発表しました。
LCD HPは、測定精度が従来製品比5倍に向上し、ハイエンド・スマートフォンやAR/VRアプリケーション向けの高性能ディスプレイ・ドライバIC(DDIC)のテストに最適です。また、±40Vまでの高電圧試験にも対応し、最新の車載用DDICの高信頼性試験にもご利用いただけます。
スマートフォンの有機ELディスプレイやAR/VR用ヘッドマウント・ディスプレイなどのディスプレイパネルには、非常に高い階調性が要求されます。このような高性能ディスプレイ向けのDDICでは、従来に比べより出力電圧が高精細なステップに分圧されます。そのテストには高精度の電圧測定が求められ、特に高階調になるほど精度が重要になります。また、従来の車載用DDICはソース・ドライバーとゲート・ドライバーおよびタイミング・コントローラーとタッチ・コントローラーがそれぞれ別チップで構成されていましたが、これらの機能が1チップに集約されるようになった今日、1回のテストでデバイスのすべての機能をテスト可能なテスター需要が高まっています。
当社 執行役員 ATEビジネスグループ SoCテスト事業本部副本部長 足立 敏明 コメント:
メタバース向けのデバイスの市場拡大に伴い、有機ELディスプレイの採用は今後さらに拡大していくと予想されています。また、電気自動車への移行に伴い、コックピット・クラスターやインフォテインメントなどの表示機能を集約した車載用ディスプレイがますます必要とされています。こうした技術の発展はディスプレイ市場、ひいてはテスト業界に恩恵をもたらすと同時に、試験・測定への要求は一層厳しさを増しています。LCD HPは、これら市場の要求に応えるために開発されました。
LCD HPモジュールは、ノイズとチャンネル間の測定偏差を低減し、より高精度な測定を可能にします。ハイエンド・スマートフォンやAR/VRアプリケーション向けの先端DDICの試験要件に対応した高い測定精度で高階調試験をサポートします。
また、一定の負荷をかけた状態で±40Vまでの高電圧試験に対応することで、車載用DDICの実動作に即した機能試験を可能にします。
LCD HPモジュールは、既存のT6391モジュールとの高い互換性を持っており、お客様はスムースかつ速やかにお使いいただけます。現在、大手ディスプレイICメーカーのお客様が評価中で、2023年4-6月期に販売開始予定です。
なお、当社は12月14日~16日まで東京ビッグサイトで開催されるSEMICON Japan 2022にLCD HPモジュールを出展いたします(ブース番号:1549)。是非、当社の多様な製品群とあわせてご覧ください。
アドバンテストについて
アドバンテストは、計測技術をコアテクノロジーとするテスト・ソリューションカンパニーです。1954年の創業以来、エレクトロニクスの発展とともに成長し、人びとの暮らしの「安心・安全・心地よい」をサポートしてきました。主力製品となる半導体試験装置は世界最大手であり、当社の海外売上高比率は9割を超えています。アドバンテストは、「先端技術を先端で支える」という企業理念のもと、進展著しいデジタル社会のインフラストラクチャーである半導体の品質や信頼性の向上を通じて、社会の持続可能な発展に寄与しています。詳しくは当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/)をご参照ください。
-
※本ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報であり、時間の経過、または、さまざまな事象により予告無く変更される可能性がありますので、あらかじめご了承ください。