AIを活用した歩留まり改善ソリューション 「ACS EASY™」を発表

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株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 社長:吉田 芳明)は、クラウドベースの製品およびサービスの集合体「Advantest Cloud Solutions™」の新ソリューション「ACS EASY™(Engineering AI Studio for Yield Improvement)」の提供を開始します。
本ソリューションは人工知能(AI)を活用することで、半導体ウェーハ・テストの歩留まり低下の根本原因を速やかに特定し、テスト結果の解析を効率化します。デバイス開発と製造双方の生産性向上を可能にし、半導体の設計専業会社(ファブレス)から組立・テストを受託する企業(OSAT)まで幅広いユーザーにお使いいただけます。

半導体製造において、デバイスの歩留まりは重要なパフォーマンス指標となります。デバイスの歩留まりを向上させるためには、設計データおよびテスト結果の絶え間ないデバッグと調整が必要です。ACS EASY™は、AIを用いてテスト条件を自動監視し、歩留まり低下の原因を切り分け、分析し、推論を立てます。これにより、生産工程でネックとなる問題をタイムリーに解決し、トラブルシューティングの時間を短縮するとともに、データ解析のためのテスト作業負荷を劇的に軽減します。

膨大なデータを扱うことができるACS EASY™は、新しいロットのウェーハ・テスト結果を過去のロットのものと比較し、歩留まりに影響を与える異常な傾向を素早く特定することができます。テスト結果を簡単にオンライン共有できるGUIを備え、ユーザーは個別のレポートを作成する必要もなくなります。また、ACS EASY™は誰でも直感的に操作することができ、オペレーターがAIや機械学習、データ分析、統計学に精通している必要はありません。

当社の主要顧客は、これまでテスト・フロアのデータ解析のために複数のエンジニアが並列に作業を行い、その作業時間合計は1日あたり100時間以上にのぼっていましたが、ACS EASY™を試験導入したところ、歩留まりに影響を与える原因の特定に要する時間を80%削減したうえ、これまで見過ごされていたような歩留まりの問題や原因を複数検出することにも成功しました。

ACS EASY™は、自己学習機能により、将来のモニタリングや分析に活用できる歩留まりに関する問題を新たなカテゴライズします。これにより、システムの知識ベースがさらに拡張され、推論アプリケーションがより大きな力を発揮するようになります。

当社 執行役員 Titan Chang コメント:

AIと高度なデータ解析の活用により、半導体のテストが大きく進化することが期待されて久しい中、ACS EASY™がついにそれを実現します。ACS EASY™によって、テスト・エンジニアはデータ・サイエンティストにならずとも簡単にデータを使いこなすことができます。インストール方法も簡単で、コスト面でも容易に導入可能です。

ACS EASY™は、近日中に当社のウェブサイトにて公開する予定です。

アドバンテストについて

アドバンテストは、計測技術をコアテクノロジーとするテスト・ソリューションカンパニーです。1954年の創業以来、エレクトロニクスの発展とともに成長し、人びとの暮らしの「安心・安全・心地よい」をサポートしてきました。主力製品となる半導体試験装置は世界最大手であり、当社の海外売上高比率は9割を超えています。アドバンテストは、「先端技術を先端で支える」という企業理念のもと、進展著しいデジタル社会のインフラストラクチャーである半導体の品質や信頼性の向上を通じて、社会の持続可能な発展に寄与しています。詳しくは当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/)をご参照ください。

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