株式会社アドバンテスト(本社:東京都千代田区 代表取締役社長:吉田 芳明)はこのたび、テスト・システムT2000のCMOSイメージ・センサ・ソリューション(T2000 ISS)向け画像処理エンジン「IP Engine 4」(Image Processing Engine 4)を発表しました。IP Engine 4はヘテロジニアス・コンピューティングを採用し、最先端高解像度CMOSイメージ・センサの出力データの欠陥を高速で検出することができます。
市場調査会社のIC Insights社によると、CMOSイメージ・センサの用途のうち最も大きいスマートフォン向けの市場規模は、2025年には157億ドルにのぼると推計されています。スマートフォン1台あたりに搭載されるカメラの数が増えると同時に、カメラ1台あたりの画素数も増加し、最新のスマートフォンに搭載されているCMOSイメージ・センサの画素数は1億画素以上となっています。出荷個数も、2020年の67億個から2025年には135億個へと、年率14.9%で成長すると予想されています。
IP Engine 4は、大量の画像データを高速処理しテスト時間とコストを削減します。画像キャプチャ・モジュール「4.8GICAP」と合わせて使用することにより、3.5Gsps C-PHYや4.8Gbps D-PHYなど、最先端モバイル向けCMOSイメージ・センサを実動作レートで多数個同時にテストすることができます。また、イメージ・プロセッシング・アクセラレータにより、2億画素以上のCMOSイメージ・センサに対してもテスト時間とコストを低減した最適なテスト環境を提供します。
T2000 ISSは専用画像処理ライブラリを搭載し、高速画像処理環境に適したアルゴリズムによってユーザーのテスト・プログラム開発をサポートします。また、T2000 IP Engine 4は、T2000 ISSの従来の画像処理エンジンとの完全な互換性を備え、ユーザーはテスト・プログラムやプローブカードなどの既存資産を活用しつつ容易にアップグレードすることができます。
アドバンテスト 執行役員 T2000事業本部長 足立 敏明 コメント:
IP Engine 4は、業界最高クラスの画像処理速度でテスト時間と製造コスト削減を可能にします。高解像度CMOSイメージ・センサがハイエンドのスマートフォンのみならず、ミドルレンジのスマートフォンほか幅広い用途に普及していくうえで、IP Engine 4が大きな役割を担います。
IP Engine 4を搭載したT2000ISSの初号機は、現在当社の重要顧客にて評価が進められています。
アドバンテストについて
アドバンテストは、計測技術をコアテクノロジーとするテスト・ソリューションカンパニーです。1954年の創業以来、エレクトロニクスの発展とともに成長し、人びとの暮らしの「安心・安全・心地よい」をサポートしてきました。主力製品となる半導体試験装置は世界最大手であり、当社の海外売上高比率は9割を超えています。アドバンテストは、「先端技術を先端で支える」という企業理念のもと、進展著しいデジタル社会のインフラストラクチャーである半導体の品質や信頼性の向上を通じて、社会の持続可能な発展に寄与しています。詳しくは当社ウェブサイト(www.advantest.com/ja/)をご参照ください。
-
※本ニュースリリースに掲載されている情報は、発表日現在の情報であり、時間の経過またはさまざまな事象により予告無く変更される可能性がありますので、あらかじめご了承ください。